手作りの法則を語るインクが混雑す るメモ 迷走し始めてカフェオレを混ぜる寝 ぼけた午後 必要なものの蒸留に神経を使わされ たら 慣れない成分に踊らされ熱が出る 栄えてしまった文明の中に 寝転べるくらいの土地を借りられた なら 都心にずらっと並ぶような 高そうなビルの屋上でグラスを傾け たい 浮かれた称賛は 時に想像よりずっと甘く脆い まだ溶かさないで いつも黄金比だけじゃすぐに飽きる 好きな分量で遊ばせてよ 栄養価の高さを謳う飲料の缶を重ね て 透明なフラスコの用途は次第に棚の 中 高密度の空に抱いた興味がガスで薄 まれば 確率論ですらも議論に水を差す 抱えてしまった色彩の中で 濁らせるくらいの無茶が許されたな ら 重さをがらっと変えるような 成分表を塗りつぶして優劣を邪魔し たい 大体こんなとこかなって インテリを気取ってなんとかお茶を 濁してる 着実に失敗を重ねて 完成の一途を一歩ずつ大切に辿って いく 隠れた実験は 時に想像よりずっと苦く重い まだ急がないで 無邪気な願いを混ぜたレシピになる 心の構造は 時に幻よりずっと謎に近い 解き明かさないで 奇跡にカラクリなんて気分じゃない 似合う思い出から綴らせてよ