早めの桜が散る中 テントウムシが左足を ピンと伸ばし 今一つの 黄色の命を見付けた 新芽の香りが吹く中 濡らした鼻にコーギーが 花びらを付けて 一歩先を行く 追い付けない耳の影 この道には 私の恋の断片は落ちてやしないのに 瞬きのフイルムがまだ 何度も何度もデジャブさせる uh~uh uh~uhuhuh~ 逃げるように後ろ姿へ あの恋は楽しかったと 軽やかな足音は 打ち消してはくれない キミの知らない心 見てた夢を忘れるように 幻になるんじゃないかと期待して 声を掛けてみても マイペースなキミの背中が あるがままにと 冷たい雨が降る中 聴き慣れた音 春の声 パタリと消えて 耳に残る微妙に違う あの音色 もう何度も描き直した景色に あの時の塗り残しはないのに 長い雨に掻き消された歌声 気付けば探している uh~uh uh~uhuhuh~ 忘れたいのに会いたいと いう答えを出させる木漏れ日の道 雫の付いたキミの無邪気なシッポが 余計な記憶を掻き立てる 後一歩で近付けるのに いつも通りを刻んでる姿に 声を掛けてみても 知らんぷりのキミの背中が あるがままにと 電車の音が 窓辺から 迷い流れて 遠い昔の 映画の中へと 吸い込まれて行くような ah~ ah ahahah~ 切り取られた物語りを 繋ぎ合わせてしまう帰り道 疲れ切ったシッポが 付いたばかりの足跡を 消して行くように 思い通りな思い出に ただ描き直してくれないかとキミに 声を掛けてみても 振り返りはしない背中が そのままでいいと