聞き慣れたベルが鳴り 少し酸味のある白い泡のカプチーノ 飲みたくないのに頼んで いろんな声がふわふわと 宙を歩き ドアをノックして たまに慰めにきたけど 今は何も見ないふり 赤い本カバー片手に 生意気な言葉を打ち 送信ボタン押して…ため息 嫌味なセリフが呪文のようにめぐる ほんとはね、気付いてほしい 同じ目線で通りすぎたこころを ほんの少し、探しだして 真夜中のファミレスで愛を叫ぶ 謝る事も出来ないまま 何も変わらない画面に腹を立て 乱暴にカバンへ放り投げた そして小さくアクビをひとつ 涙をごまかして コーヒー頼み机に向かう人 窓越しに見慣れた照明が消えた 話が尽きない女子たち横目に 過ぎてく時間(とき)を眺めて ほんとはね、迎えに来て いつものように優しく手を振って 「怒った顔も可愛いね」って 嘘でもいいから ふざけて微笑んで ほんとはね、気付いてほしい 同じ目線で通り過ぎたこころを ほんの少し、探しだして 真夜中のファミレスで愛を叫ぶ