朝の交差点、信号待ち 人の息がふわりふわり 白いミストがすれ違って まるで気持ちの交通渋滞 マスクの中でため息ひとつ 誰にも聞こえない独り言 「今日も寒いな」 「やる気出ないな」 でも信号は無情に青へ変わる カイロを握りしめて前進 コートの襟を立てていざ行かん でも風が真正面から来て 気合い、秒速で冷却中 スマホの画面、通知ゼロ 手袋外して更新ボタン 「誰も私を呼んでない」 それが冬の定番アルバム 吐息ミストの交差点 みんな同じ顔してる 忙しそうに歩くけど 多分、誰も急いでない 赤信号のたびに見える 曇ったガラスみたいな街 その中で少しだけ 笑える理由を探してる となりの人の白い息が 一瞬、ハートに見えたんだ 寒さで幻覚かもしれないけど それでも少し、救われた 「生きてるって、湯気みたい」 冷たい空気に溶けて消えるけど 確かに今ここにあった証 それを見て少しだけ笑った 交差点を渡る人の群れ みんな誰かの夢の途中 肩がぶつかって「すみません」 その一言で、心がちょっと解けた 信号が青に変わるたび 心も少しずつ進むんだ 吐息ミストが踊る街で 私は今日も“生きるフリ”を続ける でもフリでもいい 寒さの中で笑ってるなら それだけで十分 この冬、ちゃんと乗り越えられる 吐息ミストの交差点で 見えない希望が立ち上る 白い息の中に、たしかに ほんのり温かいリズムがあった
