まるであしたがくるように 目覚めるのを待つだけのように さよならはどうも突然で 颯爽と迎えにくるらしい 争い 戦い 奪い合ってもさ 壊れなかったこの世界で これはいつかどこか遠くでの ぼくたちのおはなし いっせーので目をそらす 完全無欠な平和呆け 鶏と卵の議論 神様だってまちがうこともある きっと最近がその証拠なんて 皮肉めいてわらった 嫌なことから目をそらすのも 上手になった 紛らわすあそび ぼくらはいくらでも識ってる 世界めいた道化 「ねぇ、ぼくらのこの悲しみが この世界の最後であれ」と嘆いた どうしたって 賽の目の定まった運命は 明日のない夜を行く 陽の堕ちた概況を 伝えようのない 小さな愛のひとつでは かたれずに 白昼にどっか消えそうな 光に 煙の花が咲く これがぼくらの自由 ともにいなくちゃ もう価値のない憧憬 「ねぇ、いつかは君に傷をさ つけるくらいなら 君が傷つけてよ」って 堕ちてく勇者ふたり 戦ったことなんかないように 安らかで きっと少しだけ悲しい御伽のはなし 栞のない絵本に描かれたふたりだ 夜が明ければ 静かだった種が芽吹く さあ 「わたしたちのこの悲しみが この世界の最後になれ」と叫んだ けっして無駄にしない ゆるぎなくまっすぐに わたしたちを否定したその命たち もう指先ひとつで殺させやしない どうしてなの この世界に 宿された後先は 解もなく安らかで いつか終わる瞬間に 生き損じてないと笑いたい この地獄は ぼくらの願い