空いた空を仰いでいた 浮いた月の向こう側で 絡まった 不安や悲しみともどこか違う 瓶の底の寂しさのような 空っぽの色をしている 長い旅をする鳥達と残照 滲んだ地平線を 覚えてる 凪いだ海から注ぐ光は 夜光虫たちが空を目指してる歌 風よ吹け吹け 水面を揺らせ 君を運ぶんだ 何処まで行けるのかな 澄んだ空を眺めていた 入道雲が泳いでいる 連れてって 此処じゃない何処か遠くの街で ひっそりと暮らす 其処に貴方もいて いつも同じ夢ばかり見てる ゆらう暇もなくはためいた船檣 行く宛もない儘に 通り過ぎていく紅が 藍と混ざり合って溶けた 沈む夕陽の温度が 少しずつ夏を終わらせる 褪せてゆく色の中 君の名前だけは 覚えてる 汲んだ空から 落ちる光は 無数の星が 海の上咲く火花 花よ散れ散れ 願いよ届け 凪いだ海から 注ぐ光は 夜光虫たちが 宇宙を目指してる歌声 僕らを照らせ 夢を運ぶんだ 何処まで行けるのかな