彼女に会ったのは昨日の午後の事 病院のロビーで 「私の名前は宇宙と申します」 彼女は言うなり 星屑でできたスカートを持ち上げ隣に座った 「何故泣いているの?」と聞かれて、 涙を言葉にした。 「愛する人がもう戻ってこないから」 「ついて来なさい」と言われ外に出た 景色が変わっていた 空には五つの月がぶら下がり 私の背後にいないはずのあなたが 何も無かったように抱きしめてくれた 足元の石が笑った。彼女も微笑んで言った。 「娘よ、これでも終わりを信じるの?」 あなたと私はどこか平行に存在している 宇宙、宇宙、宇宙 あなたと私の意識はいつでも繋がっているんだ 宇宙、宇宙、宇宙 彼女が口にした最後の言葉は 「永遠とは今」