通り雨に濡れて臭くなったシャツ 階段の踊り場で子供が遊んでる ひび割れた唇ぽっかり開けて 継ぎ接ぎだらけの心臓を ずるり引き出した その手でかち割った たくさんの思い出が腐ってた なんで? あどけない言葉を並べたてた そうやって僕はぶら下がってる ブランコに乗って羽が生えて 飛んでってしまうあの娘はどこ? そこは桃の花が咲き乱れる丘 むき出しの心臓 霧雨が濡らす丘 もう会えないからと君は笑って 約束のチケットを僕に託した 小さな小さな桃の花弁一枚 ポケットに入れた それすら忘れて 思い出の扉を通れなくなった 開かない扉は消えかけているよ そこは桃の花が咲き乱れる丘 涙と霧雨 僕にはわからない ああ桃の花が咲き乱れる丘 君が遂に消えて静かになった丘 生乾きで臭くなったシャツ 永遠に僕はぶら下がってる 階段の踊り場の子供は消えた 僕もきっといなくなる