彼女は 宙 見失って 翼は もう 開かないの 記憶は 影に隠されて エフェメラ せつな 消えるよ 殻を剥いだ卵 天使の訪れはない いつも失うこと 忘れるだけさ ぼくらの声 届かなくても いいよ あの壁を超えてみたいのかい? そしたらね 踊ろう 歌おう 奏でようよ いつか見たような ワルツを 蘇る、ときみは言った 糾えるさだめのような どれだけ眼をこらせど 重力の奴隷のまま そこかしこにいるよ 軛なんかいらない いつもこの青に溶けてゆくだけさ ユビキタスの腕に抱かれ ぼくら あいもくらむような光が そしたらね 踊ろう 歌おう 奏でようよ いつか見たような ワルツを はいいろのはねがおちて せかいのひまくがやぶれ かのじょはうすくわらって このかぜのひだにとけたの