色は濁れど消えないの あの甘い匂いに まだ酔つているわ ちょいと秘める切先に 散りゆく日は 理想郷 解れ解れ 繰り返す 祈りは所詮 御為倒し ほら奈奈落落 失つたあの日々が はらり 舞い上がる随に 泪 零れる 色は濁れど消えないの この雨間に負うは恋の罰さ 等しく時は霞むけど あの甘い匂いにまだ酔つているわ お手を拝借 今 不埒な命の轍に喝采を もう一度 酔生夢死に止めを差しておくれ 何時迄もずつと 側に在つたつて 触れられないなんて 嗚呼 非道いわ 何もかもが 元の木阿弥 ほら 奈奈落落 引き摺つたその影が はらり 身体をすり抜けて 心を巣食う 色は濁れど消えないの この雨間に負うは恋の罰さ 等しく時は霞むけど あの甘い匂いにまだ この奈落さえ許せるような 拭えない記憶は恋の在処 何時しか愛は滲むけど 私の海馬は君をまだ 点しているわ 色は濁れど消えないの