ささくれ立った指先を撫でると 昔の恋人に会ったような気分になる 今日は寒さが少しだけ戻ってきて これからの季節や出来事を みんなに予測させていた 無限に伸びる道の途中で 翼を広げて この街を眺めたいよ ネットワークのような沿線と 道路の絡まりを 見たことないものを信じすぎて 目見えないものを疑うことが増えた かつての鳥たち すべては過ぎ行くはずなのに 傷跡は消える気配がない 声は重なり続けて ひとりでに解読不能な暗号が 生まれるよ 居眠りの間に 翼を広げて この街を眺めたいよ ネットワークのような沿線と 人々の交わりを ゆっくりと周波数を合わせるような 最低限の手触りや温度が 欲しかっただけなのに 欲しかっただけだよ かつての鳥たち