汗が滲む枕元で鳴り響く 目覚ましの音 寝ぼけたままスマートフォンの 明かりを浴びる日常 出発時刻も到着時刻も 呼吸する街の中ではさ 一定の心拍数で理性を保って 保って カメレオンみたいに溶け込んで 誰にも染まれる自分でいる 嫌われてもまた傷付かないし 諂って舌出して笑ってりゃいい 湿度の高い部屋で生きる ちらつく蛍光灯 それで生きる いつでもスローモーションで 動いてだれる日常 食べて働いて眠って遊ぶ 実態のない瞑想 現実からの逃避行 欲望を捕まえては 腹を満たして変わって カメレオンみたいに目を向ける 刺さってく視線が全部分かる 隠した狂気に蝕まれて そうやって他人を見下してりゃいい カメレオンシンドローム 同じことの繰り返しの中 気付いてもまだ抜け出せなくて 共存の中で生と死を感じながらも 自分のために生きたい 生きたい カメレオンみたいに溶け込んで 誰にも染まれる自分でいる 嫌われてもまた傷付かないし 諂って舌出して雨を呑む カメレオンみたいにしがみ付く 土砂降りの悲しみを花で凌ぐ まだ 止まない夜のカメレオン 湿度の高い部屋で生きる ちらつく蛍光灯 日常