暇乞いを孕んだ 乾いた音が重なる 幾度のうちの何番目 きっと片手で足りる残り 見てきたものを広げあって この先はないと悟る 熱を帯びているそのうちに 言葉遊びをしておきましょう あぁ 燻らすものはなくても 不自由は起こらないのに 頑なが抜けない 確かな五感は朧げになる 愛執も掠れてゆく 先行は不在で稼働した 手を振る予定 笑顔で臨む 喉をつかえた言葉が 息苦しさを誘ってくる 声帯は意思にそぐわず 綺麗に鈍く震えるだけ 浮遊するのが怖いから 嘘でもほしくなるものでしょう? 上澄み止まりの陳腐でも 束の間ならば珠玉になる あぁ 燻らす この手をあけたとて 掴んではいられないのに 淡いのが消えない 不確かな思いは言葉の裏 探り続けても わからぬまま 節々に見える涙色 気づかぬフリで 取り繕った 首にかけた 手は震え あふれ出すエゴとフォビアを 噛み殺して 確かな五感は朧げになる 愛執も掠れていく 先行は不在で稼働した 手を振る予定 笑顔で臨む 微かな記憶は悲しげに 日常の隅で色褪せていく ふるえた声で告げたあの言葉 それすらもはや 滲んで消えた