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【ライブショートレポは説明文をスクロール🔽】 日々ライブハウスを駆け巡る、AWA MOSH PITクルーが毎月素晴らしかったアクトをライブショートレポと一緒にお届け🔥 2023年9月もAWA MOSH PITクルーは多くのライブをチェック。その中から33アクトをピックアップ! ライブハウスやアーティストへのエールも込めて、今月もこのプレイリストをお届けします。ライブレポから当日の熱気やバンドの魅力を感じてもらえたら嬉しいです☺︎ 📝ライブショートレポ by AWA MOSH PITクルー 9/4(月) ITAZURA STORE@渋谷duo music exchange :『Martian Music Box 4』のトリを飾った、ITAZURA STORE。ライブは「Child's Mind」から艶やかな雰囲気でスタート、「Scan!」と続き、筆者個人としてこの日楽しみにしていた、7月にリリースした「8番線」だ。これまでのITAZURA STOREの楽曲からすると少し異色な印象を持つが、ジャンルにとらわれない楽曲たちがライブだとより輪郭をもって伝わってくる。この日は最新曲「モンスター」も聴けて、さらにITAZURA STOREの音楽の幅の広さを感じることがでいた。アンコールでは「HINT」でライブハウス一体を揺らして幕を閉じた。ITAZURA STOREの遊び心溢れる音楽を楽しみつつ、次はどんな展開をみせてくれるのかワクワクした夜だった。 9/12(火) IRIS MONDO@渋谷eggman :『Girl's UP!!! vol.342』のトリを任された、IRIS MONDO。リハ/サウンドチェックを終え、ステージに登場したGt.スーパーさったんの一音目が爆音でまず痺れた。そしてライブは「迷信ステレオタイプ」からスタート。ステージを縦横無尽に大きく使うVo.くるみスカイウォーカーのライブアクトにフロアの熱気も高まっていく。前回筆者が観た時も衝撃を受けた「サツジンキ(仮)」の切れ味も増していた。「俗世間ログアウト」「昔日をなぞる海碧」とフロアを縦に、そしてボルテージを最高潮に上げていき、本編ラストは「awake」でフロアも手を広げ揺らし、ライブハウスに一体感を生み出し幕を閉じた。その後アンコールで登場し、「俗世間ログアウト」では、Vo.くるみスカイウォーカーがフロアに降りてきて、本編以上の盛り上がりを見せて終演した。サウンド、ライブアクト、共に爆発力を見せてくれた圧巻のライブだった。 9/13(水) シナリオアート@下北沢SHELTER :『リスキーシフト presents CROSS』のトッパーを飾った、シナリオアート。ライブは「サヨナラムーンタウン」からスタート。ギター、ベース、ドラムの3人編成、そこに鍵盤などの音色が重なり幻想的な空間を生み出すライブ。変則的なドラムのリズムを叩きながらのギターとのツインボーカルは圧巻。リスキーシフトとは初の対バンとなったこの日、お互いへのリスペクトを込めて、MCは少なめで多くの楽曲を披露した。筆者的にはセトリの2曲目の「ブルースメル」のベースのリフ、その次に披露された「テンダーランド」のポップな変拍子がとても心地よかった。この日のセトリのラスト、オレンジの照明に包まれながらの「トワノマチ」は、まるで一つの映画を見終わったあとのような高揚感に包まれるライブだった。 9/13(水) CAT ATE HOTDOGS@下北沢SHELTER :『リスキーシフト presents CROSS』に続いて登場した、CAT ATE HOTDOGS。この日はGt.が療養中のため3人編成でのライブとなったが、3人編成だからのアレンジとかはなく、4人編成と変わらずのライブを見せてくれた。これは、メンバー4人だからこそCAT ATE HOTDOGSなのだ、という決意と捉えることができた。「カラッポ」「JOKE」「ヤドカリ」「魔法をかけて」と、この日しか見れない3人編成でのライブアクトは貴重でもあったが、4人でまた見たいとも思わせてくれるものでもあった。この日のセトリのラストは、1年ぶりの新曲「CANKERI」で締めくくった。4人のCAT ATE HOTDOGSのライブをまた見られる日を願って。 9/13(水) リスキーシフト@下北沢SHELTER :『リスキーシフト presents CROSS』は、MCでも言っていたように、リスキーシフトが新しいステージに踏み出すための自主企画ということで、リスペクトを込めて呼んだ先輩2バンドとの対バンライブとなった。そんなライブのトリで登場したリスキーシフトは、リハ/サウンドチェックの時から既に気合い十分だった。ライブは「NO SMOKING」からスタート。「In the pool」を挟んでからの「ゆれる」のセトリの繋ぎは、毎回圧倒される。「spoil」「MiMIC」と続き、筆者が8月に初めて観た新曲「ミュージック」を披露。2023年3月と4月にリリースされた新曲「NO SMOKING」と「ゆれる」とも、また違ったオルタナティブサウンドを感じる「ミュージック」は最近の筆者のリスキーシフトの楽しみの一つでもある。ライブも後半戦に突入し「限界少女」のラストのサビではシンガロングも起きて、ライブハウスのボルテージも最高潮になっていく。この日はライブで定番の1曲でもあった「FLASH BACK」のリリース日でもあり「限界少女」からの流れは素晴らしかった。そして本編のラストはインスト曲の「メタスラ」でフロアから手拍子やコールが沸き起こった。その後アンコールで登場し「2002」と、新たなインスト曲を披露し、リスキーシフト主催企画は終演した。演奏力の高さはさることながら、軸を持ちながらも音楽性の幅を広げていくリスキーシフトの今後が楽しみな一夜となった。 9/16(土) PK shampoo@Zepp Shinjuku :『TOKYO CALLING 2023』の新宿編。ポケットモンスターの戦闘BGMをSEに登場したPK shampoo。1曲目「星」から爆音をライブハウスに響かせ、続く「空のオルゴール」ではVo.Gt ヤマトパンクスの叫びに引き込まれるようにフロアには拳が突き上がる。日本語だからこそ情景が浮かぶ楽曲の数々、熱のこもった演奏がそのまま曲の世界観を作り上げている感じにグッとくる。MCでは初の東京ライブがコーリングだったことや学生時代の話、初の主催サーキットの入金率が驚くほど低かった件などをヤマト節全開で繰り広げていると、喋りすぎて1曲カット。この日のセトリはじっくり聴かせる曲が多かったが『しんみりしたバンドではないことを証明しようかなと思います』という一言から「奇跡」、そして締めくくりは「夜間通用口」。待ってましたと言わんばかりにフロアのボルテージがさらに一段階上がるのを感じた。爆音とロックの衝動、話術でポケットには到底収まらない怪物ぶりを見せつけ、ステージを後にした。 9/16(土) Atomic Skipper@新宿BLAZE :『TOKYO CALLING 2023』の新宿編。コーリングと三浦ジュン氏との「JUNE ROCK コラボステージ」に静岡ロックバンド・Atomic Skipperが登場。『ジュンさんが2曲しか観れないみたいなんで飛ばしていく!!』とVo.中野未悠が高らかに宣言すると、1曲目は代表曲「ロックバンドなら」!いきなりのキラーチューンでフロアはすぐ熱気に包まれ、三浦ジュン氏が最前で拳を突き上げるのが見える。さらに「幸福論」で畳み掛けると、拳を上げ飛び跳ねるオーディエンス。リズム隊が先導してじっくり聴かせる「生き抜く人」を挟み、疾走感炸裂の「メイビー」「ココロ」を連投し、熱狂のライブを締めくくる。「メイビー」ではラスサビで演奏を一瞬止めると、観客がバトンを受けたように一斉に歌い出す!MCでの『何よりライブハウスの可能性に賭けてきた』と話したが、その言葉が自然と出てくるバンドにしかできないライブを存分に見せてくれた。アトスキがライブでくれる生き抜く力、これに変えられるものはない。 9/16(土) ポンツクピーヤ@新宿Motion :『TOKYO CALLING 2023 SHINJUKU』新宿Motionに登場した3人組、京都ハイパーキューティーウルトラポップバンド、ポンツクピーヤ。ライブスタート前にライブハウスには既に多くのお客さんが集まっていた。大きなサーキットは初めて、また東京でのライブが2回目ということもあり、お客さんの期待も高いことが伺えた。そんなたくさんのお客さんからのたくさんの愛を受け取ったメンバーが、「19歳」「シット・バイアス・ミュージック」や、9月27日リリースの新譜から「喫茶店に蔓延る」などを披露。MCで言っていたとおり、新宿を楽しませてくれる時間をライブハウス全体で堪能することができた。 9/16(土) Chevon@新宿MARZ :『TOKYO CALLING 2023』の新宿編。ライブシーンでその名を急速に広めているChevonを一目見ようと新宿MARZは開演前から超満員。この日も「No.4」で開演するとVo.谷絹茉優が観客と目を合わせながら伸びやかな歌声とシャウトを響かせ、すぐにフロアには数え切れないほどの拳が上がる。ドラマに書き下ろした最新曲「ノックブーツ」、ヘヴィーで歪んだギターが唸りシンガロングも巻き起こる「Banquet」とバンドの様々な表情を見せていくが、どの曲でも通ずるのはVo.谷絹茉優のその圧倒的なボーカルとメンバーの演奏力の高さだ。メンバーが煽らずとも、ロングトーンやギターソロを決めた後に歓声が起こる。後半戦は疾走感炸裂のナンバーを連投。本能のまま飛び跳ねる観客たち。締めくくりは「光ってろ正義」。サビの"ジャスティス)!ジャスティス!"はみんなで声をあげ、もはや狂気じみた盛り上がりでライブを終えると、フロアには衝撃を受けたロックファンのざわつきが残るのだった。 9/16(土) アンと私@新宿Marble :『TOKYO CALLING 2023 SHINJUKU』新宿Marbleに登場した、アンと私。フロアには、9割が女性のお客さんが詰めかけていた。「Tinder」や「二番目」のようにキャッチーなメロディーにフロアのお客さんの体が揺れたり、ギターロックバンドの荒々しいサウンドと生々しい歌詞の「Human Lost」や「ABC」のような楽曲まで、色んな意味で癖が強いバンドだ。一度聴いたら耳から離れないメロディー、そしてリアルな歌詞だからこそ、惹きつける魅力がライブアクトからも感じることができる。中毒性の高いアンと私の虜になることは間違いないだろう。 9/16(土) バックドロップシンデレラ@Zepp Shinjuku :『TOKYO CALLING 2023 SHINJUKU』のZepp Shinjukuのトリを務めた、バックドロップシンデレラ。リハーサルからフロアの熱気を爆上げする盛り上げ方。Vo.でんでけあゆみもフロアでサーフしマイクのコードの長さを確かめ、結果コードを延長することになった。ライブハウス全体が熱気に包まれながら、ライブは「HATEです」からスタート。続けて「バズらせない」ではモッシュを起こし、「フェスだして」ではヘドバンを起こし、どんどんと畳み掛けていく。「国家の不正を暴きたい」でのVo.でんでけあゆみの跳躍力は、半端なかった。セトリのラストは、バックドロップシンデレラの代名詞の"ウンザウンザ"を思う存分堪能できる流れだった。"踊るヤツがエラいのだ、それがここのルールさ" の歌詞がライブハウス全体で体現されたライブアクトだった。 9/16(土) 四星球@Shinjuku BLAZE :『TOKYO CALLING 2023 SHINJUKU』のJUNE ROCK FESTIVALコラボステージのトリを務めた四星球が、BLAZEに登場。筆者と同じように、1つ前のバックドロップシンデレラから駆けつけたお客さんをリハーサルからいじったり、JUNE ROCK主催の三浦ジュンさんからのリハのリクエストで、銀杏BOYZの「BABY BABY」を即興で披露したり、既に笑いと感動を届けてくれた。そしてメンバーがステージ上で生着替えし、いつもの正装の法被に着替え、ライブは「UMA WITH A MISSION」からスタート。「言うてますけども」をリピートしたり、「馬コア」でのサークルならぬ競馬場をフロアに生み出したり、フロアとステージの垣根を超えて楽しめるのが四星球のライブだ。そんな笑いのあとに披露された「クラーク博士と僕」は今夜のハイライトの一つで間違いない。北島がフロアの上をサーフしてきて「この曲、ヒットしてないし、シングルでもないし、TikTokでも使われてないし、バズってもない、ただ20年以上ずっと歌い続けてきただけ。でも歌い続けてきたら、いつも以上にいろんなバンドのファンがいるサーキットのライブでもこんなにたくさんの人が歌ってくれるようになった。それは、ライブバンドに勇気を与えられるんじゃないかと思っております。」と言葉にし、まさにその通りだとライブハウスにいる全員が思ったことだろう。この日のセトリは『Love music』に出演したときに披露した曲を中心にと主催者への愛に溢れる内容だった。笑いと涙、全てが愛に溢れた、ライブバンド四星球の姿は、ライブハウスに光を灯し続けていくことだろう。 9/17(日) 帝国喫茶@下北沢シャングリラ :『TOKYO CALLING 2023』の下北沢編。昼の1時という早い時間からシャングリラには多くの人が押し寄せる。Vo.Gt.杉浦祐輝が "トゥトゥトゥ" と口ずさむと「貴方日和」でライブはスタート。レトロ感あるサウンドに観客はみな心地よさそうに身体を揺らすが、2曲目では一気に歪んだギターが鳴り疾走感あふれる「夏の夢は」へ。あらためて帝国喫茶は音源とライブでがらりと印象が変わるバンドだ。アクリ(Gt.) がギターソロを気持ちよさそうに笑顔で鳴らすのも良い。後半にかけて披露された「じゃなくて」「カレンダー」で盛り上がりはピークに。フロアには無数の拳が突き上がっていた。音圧をさらに上げて「ガソリンタンク」で締めくくる。1曲目の「貴方日和」と同じバンドとは思えぬロックの衝動をぶちかまし、最後は持ち時間オーバーで『ここで終わらなあかんみたいです』と言い残す。そんな幕切れも予定調和じゃない感じが妙にかっこよかった。 9/17(日) DeNeel@下北沢DaisyBar :『TOKYO CALLING 2023 SHIMOKITAZAWA』のRuby TuesdayとのコラボステージであるDaisy Barに、DeNeelが登場。ダークな雰囲気とR&Bのようなグルーブをミックスした、それでいて芯にあるロックサウンドを鳴らす。Vo.中野エイトがステージの最前まで飛び出し、フロアを鼓舞するその姿はまさに、ロックバンドだ。「Hz」「Vision」では攻撃的に攻めて、「ドラマ」では爽やかな風をライブハウスに吹かせてくれた。最新曲「雨鳥天」は、どこか懐かしい哀愁を感じるハードロックテイストを感じた。OSAKA REVIVAL POPを掲げるDeNeelの快進撃は、まだまだ続くことだろう。 9/17(日) 少年キッズボウイ@下北沢DaisyBar :『TOKYO CALLING 2023』の下北沢編。メンバー7人が登場するとDaisyBarのステージは初めて見る人口密度だが、ファンキーなトランペットが鳴って「スラムドッグ・サリー」でライブスタート。Vo.アキラの歌声とバンドのグルーヴですぐにフロアを味方につけると、「最終兵器ディスコ」へ。観客みな手を上げ、飛び跳ね、"愛とラヴを永遠にフォーエバー" はみんなでシンガロングし、"Disco, Disco"と繰り返されるフレーズでは手を振ってもうお祭り騒ぎ。感極まりながら初のサーキット出演とGt.山岸は話したが、それが信じられないくらいの盛り上がり。バンド名が書かれたコースターを配布してから「中野シャンゼリゼ -麦酒大学のテーマ-」で音に揺られる時間になったのも束の間、「なんてったっけタイトル」で再び拳が突き上がる空間に。アキラの透明感ある歌声と、こーしくんのソウルフルな歌声はタイプこそ全く異なるがばちっとハマる瞬間がたまらない。心から楽しそうに音を鳴らすメンバーと、音楽で1つになれた気持ちになるアクトだった。 9/17(日) 弁天ランド@下北沢 BASEMENTBAR :『TOKYO CALLING 2023』の下北沢編。ベースメントバーに令和歌謡ロックバンド・弁天ランドが登場。Gt.前田の絶叫から開演!したが、トラブルでやり直しになり、Vo.サトウケイはBa.チャーリーをげんこつする素振り。改めて「ゼンボーイゼンガールズ」で開演すると、音源とはまるで印象の異なる熱量と音圧でフロアを揺らす。歌謡曲的なメロディの「白昼夢」、最新曲「Thinkinglow」と続け、ノスタルジックな世界観とロックな部分を織り交ぜていく。MCではカッコ悪いところも見せられるのがカッコいいと美学を語り、この日ラストは「記憶に溶けて」。どこか懐かしさを感じるメロディラインと熱い演奏に最後のサビのころにはフロアは拳でいっぱいに。最後は主催者の名前を叫び、来年の出演を宣言(懇願?)してステージを後にした。 9/17(日) omeme tenten@下北沢MOSAiC :『TOKYO CALLING 2023 SHIMOKITAZAWA』に4人組ギターロックバンド、omeme tentenが下北沢MOSAiCに登場。シューゲイザーサウンドが印象的な「2020」からライブがスタート。そこから次に披露された「円盤」で、がらりとポップなロックサウンドへと雰囲気を変えた。Gt.Vo. 灯の透き通る歌声が心を潤し、アップテンポなロックンロールサウンドがフロアを軽快に揺らした。MCはほとんどなく次々と楽曲を披露。どの曲もとてもメロディーが良く、それぞれの曲の個性も光り、キャッチーでスッと耳と心に入ってくる。シューゲイズからロック、そしてキャッチーでポップなメロディーが随所にちりばめられたセトリの中から最後に披露された「クリーミー呪って」をピックアップ。変幻自在に音楽を操るomeme tentenの進化が楽しみで仕方がない。 9/17(日) からあげ弁当@Flowers Loft :『TOKYO CALLING 2023』下北沢編。滋賀ロックバンド・からあげ弁当がFlowers Loftに登場。ライブは"夢から逃げてる僕をどうかぶん殴ってくれないか"と歌う「チキン野郎」でスタート。仮にふらっと立ち寄った人がいたとしても、熱き青春ロックだとすぐにわかる楽曲だ。続く「brother」ではメロから手拍子が鳴り、拳が上がっていく。はるき(Ba)の高速ベースソロからギターも入り、ジャムるかたちで「HERO」へ。魂のこもった演奏にたしかな演奏力も感じる瞬間で、会場のボルテージがさらに上がる。後半戦、ゆーへー(Vo/Gt)が『グラス持ってる人はいないけどみんなで乾杯しましょう!』と叫び「乾杯をしよう」へ。"乾杯をしよう"の歌詞にあわせてまさに乾杯するように無数の拳が突き上がる光景が美しかった。この日、ガツンと事故ってしまったと話していたが、観客のハートにもガツンを撃ち抜くアクトだった。 9/17(日) Bocchi@下北沢DaisyBar :『TOKYO CALLING 2023』の下北沢編。4人組ロックバンド・Bocchiが下北沢DaisyBarのステージに上がる。まず初めに4人で楽器を爆音で鳴らし、そのあと急な静寂。これで一気に世界観に引き込んで1曲目「青い記憶へ」へ。ステージに集中する観客たちを幻想的なギターリフが包む。そこから「夜のため息」「星」と疾走感あふれるサウンドで魅せたあと、『夢が叶う瞬間はなかなか経験なくて…でも今日は胸を張って夢が叶っていると言えます!次の夢はここより大きい会場でみんなでこの曲を歌うこと』そう話してからの「言葉だけ」は心の奥底まで沁みた。この日最後はMVがYouTubeで40万再生を突破して話題の「夏に溺れる」。曲前にメッセージを加えたライブアレンジで曲の情景がより拡張され、沢山の拳が上がるのだった。TOKYO CALLINGという舞台でも、Bocchiの誰かの孤独に寄り添う音楽はたしかな存在感で鳴り響いていた。 9/17(日) トンボコープ@下北沢CLUB251 :『TOKYO CALLING 2023』下北沢編。CLUB251のトリは22年4月結成4人組ロックバンド・トンボコープ。結成からわずか約1年半だがSNSから火が付き世代から支持を集めているが、開演前から人が押し寄せ、その人気を体感。1曲目「ストーリーモンスター」、最新曲「過呼吸愛」とキャッチーさが炸裂した彼らの楽曲はライブでも真価を発揮。一斉に拳を上げたり飛び跳ねたり、パパンッとクラップしたり、とにかく全身で音を楽しめる空間に!『初のTOKYO CALLINGでトリに選んでもらって、期待されているということ。期待されるとそれに答えたくなっちゃうんですよ!あなたが忘れられない夜に!』そんなMC後に披露されたのは人気曲「Now is the best!!!」。お待ちかねのナンバーの登場に会場のボルテージが上がり、盛り上がりはピークに。ライブでもたしかな演奏力とポテンシャルの高さを見せつけるアクトだった。 9/18(月) Conton Candy@SHIBUYA CLUB QUATTRO :『TOKYO CALLING 2023』渋谷編に3ピースロックバンド・Conton Candyが登場。1曲目「baby blue eyes」からすぐに手拍子、サビでは多くの拳で埋め尽くされる。「音の鳴る方へ」「102号室」と疾走感あるロックで畳み掛けると、手拍子も歓声もどんどん大きくなり、Vo./Gt.紬衣が『コーリングー!』と叫ぶと大歓声が返ってくる。半年ほど前とは観客の数もライブの熱気も段違いで、中盤にはそのきっかけになった「ファジーネーブル」を披露。サビで観客の大合唱が起こり、この曲の凄まじい浸透度合いを体感。『コーリングは感慨深いイベント。小さいライブハウスから始まってクアトロのステージに立ててる…皆さんのおかげですありがとう!』と真っ直ぐな気持ちを伝える。「ファジーネーブル」のヒットから考える事も多くなったと話すが『期待は超えるだけです!!』と力強い一言を放ち「ロングスカートは靡いて」へ!音源よりBPMを上げ、爆発力を増したアレンジでフロアを1つにすると、締めくくりは「好きなものは手のひらの中」。この曲を披露する3人の表情を見ると、どれだけ大きくなっても彼女たちの軸はきっと変わらないと確信できる。3人で向かい合って最後の一音を鳴らすと、フロアは大歓声に包まれるのだった。 9/18(月) おとなりにぎんが計画@渋谷Star Lounge :『TOKYO CALLING 2023 SHIBUYA』の環七フィーバーズNEOとのコラボステージであるStar loungeに、名古屋発バンドのおとなりにぎんが計画が登場。メンバーそれぞれがSEに合わせて登場し、ポーズを決めて挨拶する、とても和やかなライブを予感させてくれた。「金魚の餌」を披露する前のGt.Vo.初音のMC含め、ほんわかしたメンバーたちに自然と笑顔がこぼれる。ポップで少しノスタルジックなサウンドに併せてメンバーがステップを踏んだり、耳でも目でも和ませてくれた、これがメンバー登場時に感じた予感だったのだ。キャッチーでありながら、メンバーそれぞれの音楽の個性を感じる楽曲たち。メンバーそれぞれの音楽ルーツがとても気になった。 9/18(月) クレナズム@SHIBUYA CLUB QUATTRO :『TOKYO CALLING 2023』渋谷編。クアトロのステージにクレナズムが登場。ライブは「ひとり残らず睨みつけて」「杪夏」と疾走感と瑞々しさが溢れる夏曲でスタート。キャッチーなメロディと爆音がフロアを包むと、多くの拳が上がる。「夏日狂想」では軽快なリズムを奏で、観客の身体を揺らしまた違う一面を見せる。Vo.萌映が『今日この一瞬があなたの心に残り続けますように、、』と暗めのトーンで口にすると、明らかにここまでのモードと違う歪んだギターの音が鳴り「花弁」へ。シューゲーザーというクレナズムの真骨頂ともいえるサウンドで観客をぐんぐん引き込んでいくと、ステージは暗点。そして締めくくりは「わたしの生きる物語」。Vo.萌映はギターを置き、ポエムを読むように、そして感情を込めて歌い上げる。アウトロでは点滅する照明の中、歪んだ音を爆発させ、観客を微動だにさせない求心力を見せつけた。 9/18(月) 浦小雪@渋谷Spotify O-nest :『TOKYO CALLING 2023 SHIBUYA』のJ-WAVE SONAR MUSICとのコラボステージのSpotify O-nestに登場した、浦小雪。この日はバンドセットで、浦小雪とハッピーホッピーズとしてのステージ。ライブは、Gt.Vo.浦小雪のバンドSundae May Clubの「シャングリラ」のアコースティックver.を披露しスタート。そしてバンドセットのメンバーをステージに上げ、浦小雪とハッピーホッピーズのライブがスタート。切なくも浦小雪の力強く伸びやかな歌声が輝く「潮風」、サビのキャッチーなメロディーでフロアを揺らす「ロングロングハイウェイ」など、様々な景色を見せてくれたライブ。Sundae May Clubとして、ソロシンガーとして、それぞれでの個性が表現されている浦小雪という存在に虜になること間違いない。 9/18(月) チョーキューメイ@SHIBUYA CLUB QUATTRO :『TOKYO CALLING 2023』渋谷編にチョーキューメイが登場。前のバンドがキャンセルのため、早々にステージに上がり30分たっぷり5曲リハ。本番さながらの演奏でフロアの期待値がぐんと上がる中で定刻となると、ベースが最初の一音で鳴り「心を照らせ!」で開演。身体を揺らせと言わんばかりのグルーヴに包まれる観客たちだが、Vo.麗がヴァイオリンを手にするとさらに盛り上がりを見せる。続く「故のLOVE」ではサビで一斉に左右に手を振り、その一体感が素晴らしかった。『みんなが好きな曲!聴いてください』の一言から「貴方の恋人になりたい」へ。イントロからすぐ自然と手拍子が巻き起こるあたりさすが話題曲だ。ポップセンスを炸裂させた前半から後半にかけては熱を帯びたサウンドへ。特に、Vo.麗がヴァイオリンで空気を変え、リズム隊も明らかにモードチェンジして披露した「おやすみパパママ」は圧巻。その情熱的なバンドサウンドとVo.麗の歌声が力強くて、いつか大きな会場で炎の演出とともに披露される光景が目に浮かんだ。「涙と羽根のピアス」で最後まで熱量を途切れさせず、その実力を見せつけるのだった。スマホの中じゃなく、やっぱりライブハウスで観たいバンドだ。 9/18(月) Blue Mash@SHIBUYA TAKE OFF 7 :『TOKYO CALLING 2023』渋谷編。開演前からほぼ満員のTAKE OFF 7に大阪府寝屋川ロックバンド・Blue Mash。1曲目は「曖昧」。スローなナンバーをじっくりエンジンをかけるように鳴らしたあと『ライブは衝動!予定調和なんて一切いらないと思ってる!生き急いでいる!』そう叫ぶと「2002」へ!観客が一気に前方へ向かい、すぐにフロアは拳まみれに!今回のコーリング、拳が上がるバンドは多くいたが、拳の角度と力強さが他のバンドとは別次元だ。Gt.Vo 優斗はマイクの角度を変えながら全方位に歌を届ける。昨年の怒られエピソードをネタにしつつ、『グッズ買って欲しいんすよ!なぜかって?バイトやめました!』間髪入れずに「春のまま」へ。歌詞のバイトをちゃんとやれてるの部分はバイトやめましたと歌詞変し歓声が上がる!3曲かっ飛ばした後、MC。『昨日リョーマ(ドラム)が泣きながら「俺がもっとドラム上手かったらBlue Mashはもっと売れてた」って。俺ももっと歌が上手かったら…良い曲が書けたらって思ってた。メンバーの想いが嬉しかった』とGt.Vo 優斗が涙ながらに話す。観客も涙を我慢できない。『俺の居場所はBlue Mashにありました!ありがとう。俺が居場所になれたら!』そう宣言して鉄板曲「海岸線」!締めくくりの「愛すべき日々」は爆音と魂の叫びでライブハウスが破裂するような熱気だった。 9/18(月) バウンダリー@渋谷Take Off 7 :『TOKYO CALLING 2023 SHIBUYA』のTAKE OFF 7に登場した大阪スリーピースロックバンド、バウンダリー。ライブはバウンダリーの1stフルアルバム収録の「ゆきさき」からスタート。後半にかけて加速していく疾走感溢れるナンバーは、ライブの幕開けにピッタリだ。MCで、バウンダリーを見に来たというファンと遭遇したと話し、実際にライブハウスにそのファンの子もいて、愛を感じる場面も。「暗闇」「ラブソング」「儚い夢」などのライブ定番曲を披露していくなか、こちらも1stフルアルバム収録の「気まぐれ」を聴けた。そしてライブの最後は「あの言葉」で締めくくられた。一度、TOKYO CALLINGのオーディションで落ちた悔しさをバネに、2年連続でTOKYO CALLINGに出演したバウンダリー。今夏1stフルアルバムもリリースし、ここからの躍進が益々楽しみだ。 9/18(月) プランクトン@渋谷チェルシーホテル :『TOKYO CALLING 2023 SHIBUYA』のCHELSEA HOTELに登場した、プランクトン。ライブは「明晰夢」からスタート。続く「灯火」では、鍵盤の音色に、力強く伸びやかなVocal.川上 葉南の歌声がライブハウスとフロアの心を揺さぶる。筆者とプランクトンとの出会いの曲「終末時計の音が鳴る」は、当時よりも演奏面もだがステージアクトも進化していてまた新しい衝撃を受けた。疾走感と哀愁を感じるメロディーに拳が自然と突きあがる。続く2023年リリースの新曲でVocal.川上 葉南が初めて作詞に挑戦した「億劫」では、自然と体を揺らしたくなるメロディーに陶酔する。この日のセトリの最後は「砂の雫」で、ドラマの壮大なエンディングのように幕を閉じた。 9/18(月) Summer Whales@渋谷Star Lounge :『TOKYO CALLING 2023 SHIBUYA』の環七フィーバーズNEOとのコラボステージであるStar loungeに『SUMMER SONIC 2023』にも出演したSummer Whalesが登場。ライブがスタートし、最初に鳴らした音から、これが令和の日本のサウンドか?と疑うくらいの衝撃を筆者は受けた。洋楽、90年代のオルタナティブロックの影響を受けていると思われるサウンドに、けだるく歌うVo.が重なり、タイムスリップした感じのようだった。去年に引き続き3日間参戦した『TOKYO CALLING 2023』。3日間新しいバンドに出会い色々な刺激を受けてきた。その中でも最後にSummer Whalesの衝撃は他のそれとは違っているように感じた。Summer Whalesの今後が楽しみで仕方ない。 9/18(月) レトロリロン@Spotify O-Crest :『TOKYO CALLING 2023』渋谷編。O-Crestの大トリは4人組バンド・レトロリロン。ステージに上がり観客とクラップの練習をし、フロアを温めると軽快な鍵盤の音色から1曲目は「カウントダウン・ラグ」。カラフルな照明の中でとびきりポップなサウンドを奏で多幸感あふれるスタート。そこから一転、ギターのカッティングから「Restart?」へ。ダーク目なサウンドとメッセージ性の強い1曲で、振り幅の大きさを見せた後は最新曲「ヘッドライナー」。Vo.涼音の歌声もソウルフルで、曲の至るところで手拍子が起こりフロアの熱量が高まっていく。登場時のクラップ練習もここで活きる。今後ライブ定番になること間違いなしのナンバーのあとはライブ定番の「Document」。Vo.涼音がステージを左右に移動しながら煽り、シンガロングを巻き起こし、徐々に熱量を高めていくのが印象的だった。『オシャレなバンドとよく言われるけど、熱く泥臭くやっていきたい。』そんな想いを体現するように「ひとつ」を感情込めて歌い上げて本編を締めくくる。アンコールでは人気曲「深夜6時」でフロアを再びあたため、大きな拍手の中ステージを後にした。 9/26(火) Broken my toybox@下北沢SHELTER :『ごうけPRESENTS "9.26"』のO.A.にて、サバシスターのDr.Cho.ごうけはくとのコラボ曲を披露したBroken my toyboxのVo.Gt.藤井 樹の余韻に浸りながら、Broken my toyboxがこの日のトッパーを務めた。ライブは8月リリースの最新曲「Float」からスタート。楽曲の持つダイナミックさが、ライブの幕開けに相応しい。そして次に披露された「Hello Hallo」で一気にフロアのボルテージを上げていった。MCではサバシスターとの長い交友関係を和やかに話す場面と、この日のイベントの主役であるサバシスターのDr.Cho.ごうけはくの誕生日を全員で祝う場面も。Broken my toyboxの"楽しいだけじゃない、音楽は"というVo.Gt.藤井の言葉と共に披露された「かけがえのないなどない」でライブハウスの雰囲気をがらりと変えた。ライブも後半戦に入り、これまで一緒に歩んできたサバシスターへの恩返しを込めて「椿の唄」を披露。そしてこの日のセトリのラストに披露された「ENDLESS」でフロア全員の拳を突き上げた。 9/26(火) 健やかなる子ら@下北沢SHELTER :『ごうけPRESENTS "9.26"』Broken my toyboxに続いて登場した、健やかなる子ら。5人編成の内、4人がボーカル、3人がギター、そしてメンバーそれぞれが熱い楽曲に合わせて暴れまわる、初期衝動のかたまりのようなバンドだ。ライブは彼らのキラーチューンでもある「ポエトリージャンキー」からスタート。フロアでは拳、そしてサーフと、健やかなる子らの爆発力に負けじとステージに向かっていく姿があった。MCで"サバシスターをぶっ倒しにきた!"と言っていたように、フロアも全力でぶつかっていった。ライブのラストはまた「ポエトリージャンキー」を披露し、ライブハウスを熱気の渦に包み込んだまま締めくくった。なんでもない日が忘れられない日になるような、そんな瞬間に立ち会えた。 9/26(火) サバシスター@下北沢SHELTER :Broken my toybox、健やかなる子ら、それぞれからの祝福のライブを受けたサバシスターDr.Cho.ごうけはく。そして今日の主催であり主役のサバシスターが『ごうけPRESENTS "9.26"』のトリで登場。ライブは「ジャージ」からスタート。「アイリー」へと続き、Vo.Gt.なちの"まだまだ夏は終わらない!"からの「スケボー泥棒」と、ライブハウスの熱気を上げていくセトリにフロアも拳を突き上げ応える。実は今日は、しげちゃんの誕生日でもあり、「しげちゃん」を披露してくれた。すこししっとりとした雰囲気に包まれ、ライブも後半戦に入り最新曲「キラキラユー」で再びフロアを揺らし、最後はVo.Gt.なちがマイク1本でステージ最前スピーカーの上に立ちフロアさらに鼓舞して本編は幕を閉じた。アンコールで登場し、メンバーの誕生日では恒例のプレゼント交換をファンと交流する場面も。先ほどのライブでの雰囲気と打って変わって、天真爛漫なメンバーの素顔を見ているようだった。そしてアンコールでは「サバシスター's THEME」を披露。ここでもVo.Gt.なちが再びステージ最前のスピーカーに立ち、サビではファンと一緒にシンガロングが巻き起こった。サバシスターの躍進はまだまだとどまることを知らない。
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