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むー の《懐かシネマ 番外編》Vol'5『Godzilla』(98年)「やっぱりマグロ食ってるようなのはダメだな」by 北村一輝 Soundtrack《本命盤》

Playlist byむー

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  • 2021.09.11
  • 31:30
  • 8曲
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説明文

「こんなのただのデカい トカゲじゃないか!」とか、 「古典に敬意を払わぬ駄作」 とか言う評価しか聞かないが 「案外嫌いじゃない」という評価も実は多い……な、作品にスポットライトを当てる《懐かシネマ 番外編》 『カリブの熱い夜』『硝子の塔』『ラブ IN ニューヨーク』『イッツ・フライデー』に続く第5弾は…… ピスタチオ(芸人)みたいな《白目》の小栗旬が話題の『ゴジラVSコング』公開記念‼️ 『ゴジラ ファイナルウォーズ』 (04年)では、登場と共に、あっさりゴジラに蹴散らされ、 北村一輝扮するX星人から「やっぱりマグロ食ってるようなのはダメだな」 と、言われてしまった 1998年版 ローランド・エメリッヒ監督作『ゴジラ』の特集です。 前述の『ゴジラ ファイナルウォーズ』では《ジラ》と、ゴジラの《ゴ》を取られた名称にされてしまいましたね。😅 《ストーリー》 フランスが行った核実験の影響で、周辺に生息していた爬虫類が突然変異を起こし巨大化。 怪物は日本の船乗りたちの伝説にある怪獣の名前をとって“ゴジラ”と名付けられる。 ゴジラはニューヨークに上陸し大暴れ。 米軍の攻撃も軽々とかわして夜の闇に消える。 米軍は巨大化生物の研究家ニック・タトプロス(マシュー・ブロデリック)に協力を要請。 タトプロスはゴジラと接触し血液サンプルを手に入れると恐ろしい事実を発見する。 なんとゴジラはマンハッタンの地下に巣を作り、無数の卵を産んでいた。 卵がかえればこの地球はゴジラ族によって支配されてしまう。 果たして人類はこの危機を乗り越えることができるのか!? 《概要》 1982年にコロンビア ピクチャーズの子会社として設立された《トライスター・ピクチャーズ》は、 日本のキャラクター《ゴジラ》を使い、シリーズ映画を作ろうとしました。 そこで、 東宝から北米における「ゴジラ」シリーズのテレビ・劇場配給権とマーチャンダイジング権を取得し、 また、自身の会社であるベネディクト・プロで、東宝と映画を製作した経験がある (『怪獣大戦争』、『フランケンシュタイン対地底怪獣』など) ヘンリー・G・サパースタインを仲介者にし、ゴジラの使用権を破格の「ギャラ」(一説に100万ドル以上)で支払い 1992年に、初のハリウッド版ゴジラの製作を決定。 監督候補に、 ティム・バートン『シザーハンズ』(90年) ヤン・デ・ボン『スピード』(94年) 等が候補になりました。 特にヤン・デ・ボン監督版は、具体的に進められ ゴジラのデザインを『ターミネーター』のスタン・ウィンストンが担当。 『ゴジラ』ファンのヤン・デ・ボンは、《伝統に則って》着ぐるみ、ミニチュア破壊 にこだわり 失敗の効かないその撮影方法に、スタジオ側が恐れをなし、やむなく降板に…… ヤン・デ・ボン版には、『ブラック・レイン』の撮影監督の時に友人関係になった高倉健がキャスティングされており ロサンゼルスで、テスト撮影もされていた…との事。 と言う事は、渡辺謙さんによって訂正された 「ガッジ~ラ!」からの「ゴジラ」 を健さんが やっていたかも☺️ 残念~!(波田陽区風に) 結局、当時『インデペンデンス・デイ』(96年)を製作していたローランド・エメリッヒに監督オファーがかかります。 『ゴジラ』に大して思い入れのないエメリッヒは何度も断ったが、 初代ゴジラが爬虫類をベースにしていたことを知り、最終的にトカゲ(イグアナ)をモチーフにしたゴジラならと、承諾しました。 (『ゴジラ』のデザインは、『インデペンデンス・デイ』で、エイリアンの監修とプロダクションのデザインをしていたパトリック・タトポロス) ローランド・エメリッヒは、2014年のレジェンダリー・ピクチャーズによる『ゴジラ』製作時に 『エンパイア』誌が行ったインタビューで 「当初、隕石が地球を襲う映画の企画をしていたが、東宝から突然本作のオファーが来た」 「着ぐるみの怪獣映画には全く興味などなかったが、強い押しがあったので仕方なく受けた」 「今度は『ゴジラが人を食べない』といった細かいルールを提示されたので嫌気がさした」 「なので、いい加減な脚本とデザインを提出し『これなら、あちらから断るだろう』と思っていたらゴーサインが出てしまい、仕方なく撮影に入った」 「もし、当初の予定通りに隕石の映画を撮っていれば『アルマゲドン』や『ディープインパクト』を上回る作品が撮れたはずだ」 と、強烈に本作制作時の不満を述べてます。 また 「映画とは巨額の投資を伴うもの。 『GODZILLA』を興行的に成功させ、 世界で4億ドルを稼いだのだから、成功だったと言えるのでは。」 と、言ってます。 『インデペンデンスデイ』『GODZILLA』で、ローランド・エメリッヒとコンビを組んで 脚本・製作を務めたディーン・デヴリンは、こう語ります。 「大きな問題のひとつは、私がローランドにあの映画を撮らせたことでしょう。 私はゴジラの大ファンで、ゴジラを観て育ちましたが、ローランドはそうじゃなかった。 ゴジラに強い情熱があったわけではないんです。 彼が情熱を持てるストーリーを一緒に作ることはできましたし、映画に情熱はあったと思いますが、 そのやり方はゴジラという存在に敬意を払い、ゴジラを愛する人々に喜んでもらえるものではありませんでした。 現実世界でトカゲには善も悪もない、ただのトカゲだ、という話をしていました。 もしもトカゲが生存するためにあの(巨大な)サイズになり、それが脅威なんだとしたら、 私たちに怒りを抱いてはいないんじゃないかと。 そうなるべくしてなったものが私たちにとっては問題なんだ…というのは面白いアイデアだったと思います。 ただし、それはゴジラじゃない。 ゴジラは第1作(1954)には邪悪な怪獣として登場して、あとからヒーローになっていった。 私たちが作ったのはそのどちらでもなかったんです。」 スピルバーグは、『ゴジラ』(98年)リメイク時に 「名作に対する冒涜になるからやめておいたほうがいいよ」 と…… 《原典》に対する愛のないリメイクは、してはいけなかったのかもしれません…… でも、だからと言って見所の無い映画なのか……と言ったら、そうではないと 私は思います。 巨大な足跡に気づかないマシュー・ブロデリックのシーン 釣り人を驚愕させる、津波のようなゴジラの上陸シーン ゴジラの地響きで、車が跳ね上がるシーン ビルの間を戦闘ヘリから逃げまくるゴジラ。 実に印象的なシーンだと思います。 98年版『ゴジラ』は、優れた《動物パニック》ムービーなんだと思います。 『鳥』とか、『JAWS』とか、『オルカ』とか…etc 生物の整合性の範疇で、築かれる《動物パニック》映画。 しかし、《怪獣映画》は、違います。 生物としての理屈を飛び越えた存在が、不条理に暴れまくるのが《怪獣映画》なのだと思います。 20年以上前の作品『Godzilla』を自ら酷評してみせたディーン・デブリンもこのようにも言ってます。 「『GODZILLA』は、ある点では厳しく扱われすぎたと思いますし、 またある意味では、ゴジラのようにアイコニックなものを扱うときに必要なものが欠けていたんだと思います。 私たちの失敗もあったし、認識のされ方にも問題はあったと。 みなさん、今ではほとんど期待せずにあの映画を観ますよね。 “あれ、ぜんぜん良いじゃない”って思ってもらえてると思いますよ。」 そう、駄作と言われた《もの》も、時が解決します。 今一度、温かい気持ちで『Godzilla』を御鑑賞下さいませ。 《サウンドトラック》 『ゴジラ The Album オリジナル・サウンドトラック』 (Soundtrack と言っても映画本編未使用のアルバムね😉 それでも、サウンドトラックは日本のオリコン、アメリカのビルボードで共にTop 5にランクインする大ヒットだよ!) 《収録曲》 1. "Heroes" The Wallflowers 3:56 2. "Come with Me" Puff Daddy featuring Jimmy Page 6:06 3. "Deeper Underground" Jamiroquai 4:42 4. "No Shelter" Rage Against the Machine 4:03 5. "Air" Ben Folds Five 3:20 6. "Running Knees" Days of the New 3:41 7. "Macy Day Parade" Michael Penn 4:18 8. "Walk the Sky" Fuel 3:17 9. "A320" Foo Fighters 5:44 10. "Brain Stew" (The Godzilla Remix) Green Day featuring Godzilla 3:57 11. "Untitled" Silverchair 3:31 12. "Out There" Fuzzbubble 2:48 13. "Undercover" Joey DeLuxe 5:11 14. "Opening Titles" David Arnold 2:42 15. "Looking for Clues" David Arnold 1:48 Total length: 59:04 L'Arc~en~Ciel の曲は、『GODZILLA THE ALBUM』の日本発売版限定で収録。 劇中での使用箇所は、 冒頭の日本漁船のシーンに10秒ほどかかる らしいが (そのシーン、加藤雅也も出てるよ) L'Arc〜en〜Cielのメンバーですら初見で聴き取ることはできなかった……との事。 《作品データ》 監督 ローランド・エメリッヒ 脚本 ディーン・デヴリン & ローランド・エメリッヒ 原案 テッド・エリオット テリー・ロッシオ ディーン・デヴリン ローランド・エメリッヒ 製作 ディーン・デヴリン 製作総指揮 ウィリアム・フェイ ウテ・エメリッヒ ローランド・エメリッヒ 出演者 マシュー・ブロデリック ジャン・レノ マリア・ピティロ ハンク・アザリア 音楽 デヴィッド・アーノルド 撮影 ウエリ・スタイガー 配給 トライスター・ピクチャーズ 日本 東宝 公開 アメリカ 1998年5月19日 日本 1998年7月11日 上映時間 138分 製作費 $130,000,000 世界興行収入 $379,014,294 北米興行収入 $136,314,294 配給収入日本 30億円
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