魂の憑依~物語の深部へ誘う語りの歌~

陰陽座の楽曲のなかで、物語の登場人物による語りや台詞がある曲を集めました。 小説や漫画を題材にした曲や陰陽座の特徴的な物語仕立ての長編曲である組曲など、そこに出てくる人物は様々。 歴史上の人物であったり妖怪や忍者、幼女から老婆まで、それぞれの語り部たちがそれぞれのストーリーを繰り広げます。 黒猫さんの「ゆりかごから墓場まで」と言われる、まさにそのものの魂が宿って乗りうつったかのような表現力は、陰陽座の物語的楽曲にとって欠かせない、この人無しには成立することがないと言えるほど唯一無二で他の追随を許しません。 ライブではさらに憑依した表情や仕草が見られ、なりきるという次元を超えて、もはやそのもの！と思えるほどの圧倒的表現力です。 そして、陰陽座といえばツインボーカル！驚異的表現力をもつ黒猫さんとの掛け合いを、この男以外誰ができようか！瞬火兄上様！！ 「組曲「義経」~夢魔炎上」の頼朝は同じ兄なだけに（？）ハマり役です。義経や静御前への冷酷さ、非情さ、身内であろうと赤子であろうと容赦なく斬り捨てる頼朝の声が瞬火兄上の声となって顕現しているかのようです。 語りではないですが、「道成寺蛇ノ獄」でも悪ーーい男を見事に憑依させていらっしゃったのをライブで目の当たりにして、その色気にとてもドキドキしました（笑） 男女ツインボーカルだからこそできる、それぞれの役割をもっての歌唱や語りは、まるで演劇や映画を観たような感覚になるほどその曲の世界に私たちを惹き込んで魅了し夢中にさせてくれます。 さぁ、陰陽座の紡ぐ物語へ 語り部と共に心の赴くまま……