“ 最後の時 ”
あれは数日前のことだ
仲間が連行され
皮膚を刃物で剥がされ
身体を切り分けられ
熱湯で茹でられるのを
俺は見ていた
それから先
彼らがどうなったのか知らない
開くのはメだけで
俺は手も足も出ない
そしてどうやらついに今日
俺に番がまわってきたようだ
水をかけられながら
身体をブラシで擦られる
皮膚が削がれいく感覚
声を出すこともできない
これから俺は
ギロチンのような刃物で身体を
切り分けられことになるはずだ
その時
どこからともなく声が響く
「この電動スライサー
まだ動くかなー」
ガチャガチャガチャ
えっ!
ちょっと待ってくれ!
なんだその機械は?
思う間もなく俺は
その機械に閉じ込められ
激しい振動とともに
シュッ、シュッ、シュッと
身体が薄くスライスされていく
その横で黒い釜にグツグツと
油が煮えたぎっているのが見える
油!俺は熱湯ですらないのかよ!
声にならない叫び
スライスされた身体は
白いシートに並べられ
白い粉を振りかけられ
身体から
水分が奪われていくのがわかる
そこで俺の意識は途切れた…
ジュ〜、ジュ〜、ジュワァ〜
えっ?えっ?あの油の中か!
身体が波うち変色していく
助けてー!溺れるー!
しかしすぐに俺は救助された
そして声が響く
「まさにポテトチップスだ
なかなか美味しそうに揚がったな」
えっ!えっ?
なんだか嬉しいような淋しいような
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