あの子の行方を知りたくないのは 記憶よりどこか欠けているのが 怖いから あの子の歌を 聴きたくないから 塞いだ 耳の奥底のメロディーを歌うよ 僕ら最果て行きの最終電車の前で 「雨のせいだ」なんてこの海を 肯定するのさ 僕ら最果て行きの最終電車のように 深い海の底へ雨の中へ 飛び込んで行くのだ 僕らが息を吸いたくないのは 本当は溺れているのを 知ってるんだ 僕らの夢が醒めきらないのは 呑み込んだ雨も海も 現を忘れてるんだ 僕ら最果て行きの最終電車の前で ずぶ濡れの切符ひとつ 握りしめて馬鹿だな 僕ら最果て行きの最終電車のように 暗い雨の中へ夢の底へ 飛び込んで行くのさ