黒い実を摘んだ それは温かく 指で弄んでいた 粒立つ果肉を奥歯で噛み締め 紫で満たしていた 波打つ心に沈んでいる 幼い私をすくう mulberry night fallen bookshelf mulberry night hug myself 帰り道ひとり桑の木の茂み 終わらないカーブの向こう 遠い未来だと思っていた 乾いた唇が動く mulberry night fallen bookshelf mulberry night hug myself 子どもの私を抱きしめて あなたは大丈夫と伝えるの 悪い夢なら今はもう 瓶に詰められた ジャムのようなものよ