あなたのこと忘れないでしょう 八月の夜明け前 月は遠い 土の匂い 首筋をつたう汗 あなたのこと忘れないでしょう 八月の夜明け前 星は帰る モズが告げる 朝露を跳ね上げた 愛してた 赤い花 胸にさし行く あなたの細胞 ひとつもこぼさず 銀のグラス 飲み干してしまおう あなたのこと忘れないからね 八月の暑い朝 白い陽射し あの日と同じ 「もういいよ」と声がした 愛してた 赤い花 胸にさし行く 青空の彼方 夜の夢の中 捜すのはやめたのよ そうでしょう 愛してた 赤い花 胸にさし行く 愛してた 赤い花を 唇に行く