青の中の青 青 そこでしか生きられない人に 蜻蛉が唄えば あの人の「悲しい」は わたしの「悲しい」にはならない あの人の持つ多くは わたしの「満足」にならない 袂許せよ 流儀外せよ 風が止まないなら ポドゾルでできたタイガを あえてこの岐路を もはやこの凍上を 震える膝にあの余燼を感じて歩く 青の中の青 青 そこでしか生きられないヒトを どう呼んで どう抱きしめたらいいんだろう 青の中の青 あおのく仕草で無情に 振りかざしたその剣に 我想うモノ ヒラヒラ落ちる あなた望む世界は わたしの「真ん中」にはないから あの人の物語は わたしの「涙」にはならない 我従えよ その座払えよ 声を枯らすまでも 朽ちれば黄色く滲んだ 土になるだけの 指の腹を這う 虫と変わらずの 末路を想像できるか 青の中の青 青 情けは燃やすか燃やされるか 小さく咳をして見渡す平原に 青の中の青 乱れた髪がつぶやく 風が起きた場所に還れ 胸の鼓動が静かに刻む … 水面を爪弾き 蜻蛉飛んでく Fly low… Fly low… わずかに頬を触って教えるもの It's world… It's world… 青の中の青 青 そこでしか生きられないヒトを どう呼んで どう抱きしめたらいいんだろう 青の中の青 あおのく仕草で無情に 振りかざしたその剣に 我想うモノ 我通すモノ ヒラヒラ落ちる