破れたページは 奪われたんだよ 何処かで落とした 覚えはないから 違和感もないほど 綺麗にないそこには 夢という名の章が 確かにあった 「誰に奪われたの? 大事にしないから」 うるさい 他人事みたいに言いやがって でも 何を憎めばいい? 過去か自分自身か 出来れば他の誰かであれ 物語の僕らが その未来を想うのは つじつま合わせの エンディングなんて 見たくないから 今はないページは 丈夫に出来ていた ちょっとやそっとじゃ 破れたりなんかしない その 笑われたページは 涙で滲んでいた だから本当は 少しホッともしたんだろう 誰に奪われたか そんなのどうでもいい どうせ世界には 影響なんてない 当然のことなのに寂しいのは 自分を 信じきれなかった自分自身 物語の僕らが その未来を想うのは ありふれてなんかいない 特別なことなんだ 破れてしまっても 終わらなかったんだ 破れたままでも ほら 守るべき何かは 増えていくんだろう 物語の僕らが その未来を想うのは 失くした後でも 主役は変われないから 賞賛なんてされなくたって 確かな今日があるなら 夢なんて名前の章は いくらでも創れるんだ