冬の寒さのせいにして 君と少し距離が近くなる 白い息が浮かぶ 夜空に2つだけ 見慣れてた街並みに光が落ちて きらめく照明は2人の 時間だけを止めて ゆっくりと混ざってく 君は少し赤らんだ頬を隠すように 早歩きになって振り返る そんな君があたしたまらなく愛しい ほろ苦い恋なんか いくつもしてたはずで その度大人になったつもりでいた 確かに だけど今あたしは君の前じゃ 甘ったるいホットココア 指先に触れた温度 熱くなるこの胸は 冷めてゆくことすら忘れて静かに この夜に溶けてしまうような 恋の味がした 本当はね いますぐに触れてしまって 抱きしめてしまえば良いけど 丁寧に作って大切にしたいの きゅんとなるこの胸もこんな季節も 全部初めてに思うほど 君が笑うだけでこんなにも愛しい 曖昧な恋なんか いくつもしてたはずで その度傷付かないよう 強くなったつもりで なのにほらあたしは君の前じゃ あどけないホットココア はにかんだ横顔に照れてしまうのは 真っ直ぐな言葉たちが くすぐったいのは 君がくれた柔らかい温度で 包まれるようで 溶けてしまうから 冬の寒さのせいにして 君と少し距離が近くなる 唇に残ったのは 甘い恋の味