闇夜に紅 薫るも麗し 花ひとつひとつ ほころぶ頃 そよ吹く夜風に 蕾の羽織を ほどきませ 心昂るまま 幽世は何処と 焦がれ彷徨える者よ いずれは往く路ぞ ならば今宵は宴一度 歌えや今 泡沫の命に炎灯して 憂いも嬉しも忘れて 遊びませ 繚乱 万の音に身を委ねて眠るまで 浅き夢にも 酔わせ酔わされて 共に乱れ咲け 黄昏淋しと 嘆けど麗し 花ひらりひらり 舞い散る頃 月には叢雲 逢瀬は玉響 語りませ 心赴くまま 現世はあらまし 幾年を渡る木々も 可惜夜に結んだ 花は今宵の宴一度 踊れや今 泡沫の命に炎灯して 恋いも憎しも忘れて 遊びませ 絢爛 夜のほどろに消えゆくその刹那まで 色は匂へど 散るが宿命なら 共に狂い咲け 歌えや今 泡沫の命に炎灯して 憂いも嬉しも忘れて 遊びませ 繚乱 万の音に身を委ねて眠るまで 浅き夢にも 酔わせ酔わされて 共に乱れ咲け