通り過ぎる学生の 白い制服 ふり向けば光る海 夏の坂道 もしも今あの人が ここにいたなら 好きだよとためらわず ぼくは言えたよ なにもかもあの頃と おんなじ景色 八年の年月が 過ぎていったよ 沖をゆく船の音 かき消すような 蝉しぐれ浴びながら 夏の坂道 校庭の片隅で 泣きじゃくっていた あの人のおさげ髪 いまも浮かぶよ 結婚をするとだけ 手紙にあって 六年の年月が 過ぎていったよ 忘れものしたような 心のすきま 気づかないふりをして 暮らしてきたよ なにもかもあの頃と おんなじ景色 三年で別れたと うわさ聴いたよ