炎が走るマッチに あなたが浮かぶ たばこくわえ 海を見てた マッチをぬらす 潮風が 二人の愛の灯も 消したっけ あなたがいない都会が 窓に映つるわ 秋をのせて すべる木の葉 悲しい想い出 消したくて アドレス書いた紙 サインペンで 黒くぬった 青い靴 そっと脱げば サラサラと 零(こぼ)れだす海の砂 忘れていた 夏の日のきらめきが 心へと打ち寄せたわ 背中の小麦色さえ うすれていって そでの長い 服が欲しい 夜露が光った 砂浜で 優しく抱きしめた あなたの手 もうないなら 青い靴 そっと振れば 舗道へと舞い落ちた海の砂 想い出を 秋風が飛ばしたら この道を駆けて行くわ この道を駆けて行くわ