悩み疲れてたたずむ海辺と 沖を走るカーフェリー 暮れなずむ街が霞むように さまざまに揺れて女心 出会ってしまう前に 熱い予感がしてたこと 思い出して忘れていたのに 知らず時は経ってゆくけれど 待てないのはなぜ 恋はいっときの時間さえも 止めてしまうから ほろ苦くせつなく甘い香りは 過ぎてしまった日々の温もり 海に沈んだ島が見えるよう 走る国道北へ あの頃のままで知らず知らず 体が道を覚えてるバイパス 素足が似合うジュート 駆けてくるけど抱きとめられなくて 眩しく揺れては ひとり黙ってるとその間にも 夏が過ぎてゆく ひとつの気持ちだってなぜ半分に 出来ないのだろう ごめんねと一言いいかけて うつむいていたまつ毛横顔に 知らず時は経ってゆくけれど 待てないのはなぜ 恋はいっときの時間さえも 止めてしまうから ほろ苦くせつなく甘い香りは 過ぎてしまった日々の温もり