藍の空が焼かれて朝が来る 目を覚まして ただの夢ならばと願うの いま頬を伝う雫にも 何か理由はあるのに 哀しみも喜びもどれも違う気がした 嘘になった夢がね 傷に触れて痛むの 優しさも温もりも言葉も時も 効かなくてさ 生きる理由が いつの間にか形を変えて 白んだ切っ先を心に突きつけている 死する理由なんかない そう思っていたのに 何もかもが崩れていく 口ずさんだ旋律も 指で触れたピアノも 靴音も 風切りも 脈を刻む心臓も 見えなくてもそこに 確かにあるはずなのに 届かない 聞こえない 世界は色を失くしていく 誰もが ここで生まれて ここで命を落とすだけなのに どうして悲しいのか 物語の中ならここで 奇跡が起きたりして 幸せな明日へ向かうのに 生きる理由がいつの間にか 形を変えて 白んだ切っ先を心に突きつけている 言葉は宙に舞い 思いは地に残るなら 沈んでも灯り続ける白夜になれる? 生きる理由はもう無い こんな世界だけど 生きた意味はあると言える 君が唄えば 夜の月が尊いと思うのは その光が唯ひとつしか ないからでしょう