網戸を越えて蝉の声が鳴り響く 透き通る空汗ばんだシャツ脱ぎ 捨てて 顔を洗って冷えたコーラを飲みほし 焼けたシートに包まれ海目指す スローに流れた風に踊る緑 きっと夏を感じてる 火が点き走り出した 近づく導火線が 胸の底から込み上げた期待を打ち 上げて 全てを照らした 忙しない喧騒が波に溶けて 水しぶき解き放つ子供心 蜃気楼の様に消えはしない いくつ時が経っても 太陽が照らす焦げた肌と一緒に 長く短いカケラがまた一つ 焼きついた胸の奥深くに 光を切り取って 潮風に靡かれて 夕日がなぞった水平線 変わりない景色なのに 全て新しくて 煌めいた水面に思い馳せて 溢れ出し蘇る現し心 噛み締めた思い出星に変えて 飾る夏の夜空に