ああ空は絶え間なく移る 僕らのなにも知らぬままに ああ今日の湿った空気は やけに僕の心を濡らした 街並みは彩にあふれ 空と僕は灰に染っていた ああ僕を彩ったものは もうなくしたんだ はじけるトタン屋根の音が 嘆くように響いた 繰り返してた記憶に縋って 閉じこもった今日に憂いを注いだ 小さな雨粒に今 僕の灰を溶かしこんでゆく ああ今日も見つからぬままで ジオラマを眺め続けていた なあ空よあの頃の様に 違う色を見せてくれよ ねえ 思い返したあの日見た情景 からになった僕に色を注ぐように 小さな雨粒たちが 僕の灰を見つめていた 枯れた記憶を放って 閉じこもった過去に憂いを注いだ 小さな雨粒に今 僕の灰を溶かしこんでゆく