まぶたが重いんだよ 夜になればいつもそうさ 落ちるさ 明日に向け落ちていく 脳内の情報を圧縮して 僕は少しの昨日を 失くして目が覚める 六畳間隅っこのベッド 寝転び眺めている 写真の中の誰か 左と右 高さの合わない手に包まれ 笑っていたんだよ これは誰だ? 忘れないように忘れないように 何度、何度も振り返って なくさないように なくさないようにと 何度、何度も繰り返して 桜が咲いたねと 家の前でブカブカの 袖に手を通して苦笑う 夏祭り金魚が2匹入った袋を持って ニカニカ笑うんだ歯抜け坊や 壁に刺さったフィルムと 向き合えば見えてくる きっとあれは僕だ 色褪せて 見えなくなってしまったけれど あんな風に笑えた事 思い出して 忘れないように忘れないように 何度、何度も振り返って なくさないように なくさないようにと 何度、何度も繰り返して 左と右の影を追い越して 僕はこんなに大きくなった 日々減っていくあの頃の 記憶を忘れず覚えているように しないとな 忘れないように忘れないように 何度、何度も振り返って なくさないように なくさないようにと 何度、何度も振り返して いついつも僕が笑えているのは きっと左と右にいつも 温もりがそっと寄り添っていたから 忘れないように思い出して 「愛してるよ」と伝えなきゃね 繰り返して 繰り返して