自滅細胞はぐれてく記憶の欠片 記憶海馬コンパクト ICチップ いつでも観たい過去を 完璧に再生できても もうあの時の君には会えない スペル i は 焼きついた約束の成れ果て 神経反応レベル AI ロボット 笑ってた君の面影を 完全に再現できても もうあの頃の君には会えない 幸せな夢に魘された 君は笑って決まってこう言うんだ さよなら 目を覚ましたら、あぁまた夢かと 僕らはもう終わっていたんだと 見晴らしの良くなった左側、 小さく呟く。 破滅願望カウントダウン 去年のカレンダー 未来現状0のスケジュールに 慣れ腐っていたら、 ベッドに張り付いてたら 再生ボタンを押してたようだ さよなら 夢の中で、あぁまだ夢だと このまま抜け出せずにいると 無限ループする君との季節の 名前はまだ無い。 財布の中から出てきた 昔みた映画の半券のせいだ スクリーンを見る二人をちょうど 斜め二列後ろくらいから見ているよ さよなら 思い出はもう客観視なのか あの席はもう二人だけのもの あの頃と刷られたチケットを 握り捨て劇場を出た さよなら