いつまでも片付かない 部屋をつま先で歩く 妥協して選んだ家のせいにして 怠ける私を許す 昨日の夕飯は ちょっとばかり張り切って 一汁三菜の献立で 洗い物はしてない めんどくさいことは 明日の自分に委ねる そうして楽なほうへと逃れる 辛うじて回している てんこもりの洗濯機 終わりの合図が耳障りで 放ったらかして生乾き 小さな幸せと余裕のない暮らしは どうやら相容れないみたいで 曇り顔は晴れない どうせ空回りするのに がっかりできるくらいには 自分に期待している自惚れ 捲り忘れたままの 月の満ち欠けカレンダー 暦の上だけで移ろう季節に 気付かぬまま置いてけぼり 慌ただしい世の中に のほほんと居座る 心地悪かろうが目を逸らす 情けないな ちゃんと告げたい言葉も 全部まわりくどくなる どうして顔色ばかり伺う
