眠る前に奏でて、僕の恋人たち。 その歌は僕にはもう…… 響かない。 ねえ、窓を開けて。 夜の風を額で感じて。 小声で探る。 僕の気持ち、揺れてる。 ねえ、窓を閉めて。 夏の部屋はゆっくり動いてる。 凍えてしまう。 僕の頭、冴えてる。 三つ数えて「はい」って呟いた。 眠るように奏でて、僕の恋人たち。 その歌は僕にはない。 数え切れないほど、繰り返してる。 もう一度、聴かせて。 ねえ、冷凍庫の中、 頭入れて、耳を冷やしたら。 凍えて仕舞う。 僕の頭、冷えてる。 眠る前に奏でて、僕の恋人たち。 その歌は僕にはもう…… 擦り切れてしまうほど、 思い出してる。 大人になれない。 眠るように奏でて、 眠る前に貪って。 眠るなら僕の前で。 数え切ってしまったら、 最初に戻る? ごめんね、できない。 きっと、もう、願うだけでも。 きっと……