満たされるほどに影は伸びていく その理由だけが どうも有耶無耶に 暮らしは今日も 倦みゆくのに 癒えない傷がこうも熟れていく あなたと過ごした 小さな部屋 隔てた透明を覚えている 不格好な絵を 拾い上げて あなたは笑った すべてを許すように 空になってしまえたらいい 朝まで踊ってむなしくなってしまえ そしたら あたし こんな思いをして 無理に笑わなくていいのかな すれ違うたびに肩を落とした その理由だけは 今日もあやふやに 街行く姿を重ねるほど 幼く無垢なままであれたら あなたが育てた さみしさは 猫の目のように変わりゆく 偽物になった 毎日に 別れを渡した あなたと同じように 空になってしまえたらいい ひとりを抱いて苦しくなってしまえ それなら ふたり こんな思いをして 日々に焦がれなくていいのかな 空になってしまえたらいい 朝まで奪って むなしくなってしまえ そしたら あたし こんな街を捨てて 君の横で笑っていいのかな