Track by牧野容也
葦の河原を なでて下りて行く 杖をつく手の 先に待つ人 火をおこす薪の 剥がれた木の皮 継がれた新たな 一夜の眼差し 立ち昇る徴 待ち望む兆し ひび割れた指と 焼けつく額の汗が 畝を掻く手を 止めてみる空 なべてこの世はかくも事もなし 耳慣れぬ風と 見慣れぬ羽ばたき 番いの白波 飛び越す山並み 立ち昇る兆し 待ち望む証 ひび割れた橋と 焼けつく額の汗が