お前がものを言わぬ物ならば 壊して それを直し また壊して 何度も痛みを与えられるのに 間抜けな穴のような口元には 頬笑み 異常な程毒を含む かつて「奪われた」記憶が 風化して消え去ったら 何事も無いように 許してしまいそうなのが なにより怖い この目から見える世界が 常と違ったとて それでいいのさ かまわない この先がただ独りでも 薄ら寒いその存在の 全てを否定しよう 汚れた願い叶うなら 俗を断ち切り鬼にもなろう 唾液にまみれた言葉は 中身のない屁理屈 息をするかのように 次々と生み出されて それらは意味など成さない 空虚なただの「音」だ 独り舞台の道化 オマエは気付いているのか それとも否か この目から見える世界が 常と違ったとて それでいいのさ かまわない この先がただ独りでも 薄ら寒いその存在を 何度も否定しよう 寄せては返す 血の臭い 漂うここは 羅刹の庭