それはうつくしさの集う 小さな野外の舞台 いつかの秋を思い出してしまう晴天 有象無象が着飾る 思い思いにしゃれ込む ひとは時々 はしゃいでしまうから愛らしい 社会と離れたところ 深い森の中 あの舞台だけが異様なまでに白い その白さを引き立てるのは 空気に潜んでいる季節の子供たち 白夜がやってくる 不思議な種類の恐怖 霧がかりそうな森の ぽかんと禿げた広場で ひしめくカラフルな客人 静かに並んで座る 舞台をこつと見つめる ただならぬ空気感 瞬間の芸術よろしく 誰もがその時を見逃す だが彼女が現れて人の心は踊る みずみずしくて艶やかで まるで竹を割ったようなあのひとは からり 雲と地上の間 ただの青が広がる 見上げて息を吸って 震えた空気の層 彼女の声が聞こえて 彼女のダンスが見えて 舞台上で輝いてた あなたはとっくにスター すべてを照らしていた 美しい声と姿 皆あなたを見にきている 僕は心震えた 一番明るい夜 皆の笑顔を見た 涼しい風の中で あなただけがからり 白夜の日 舞い踊る 朝を見失い 舞い踊る