トンネルを抜ければ あの街とさよなら 列車に揺られながら言葉もなく カバンの荷物あなたはのぞき込む 忘れたものばかり感傷は少しだけ 逃げ出した二人 どこへ行こう どこまででも 少し話そう 他愛もない言葉の隙間に見せてよ これから先のこと期待して 窓辺に頬杖をつく 見慣れない街並み 星が瞬いた 景色が変わればもう忘れるから 互いに弱く疲れた二人には 一緒にいるだけが それだけが全てだった 効き過ぎた暖房 あなたはもう夢の中へ 今は静かな時の中で 二人の思い出を数えて 夜の向こう照らす星を見る 終点はもうすぐそこ そしてここは二人の最後の場所 忘れて捨てて逃げて残った 降りる人はなにも語らない あなたの手を引いて行く