青い朝に微睡んで 春は隣に横たわる まだ夢の中に眠る街 大人になれない心と 子供になれない体も それでいいんだと有りの侭 澄んだ風が撫でたのは 二人の僅かな隙の間 繋いだ手を縫い合わす針 穏やかな時間を運んで 若さ故疲れも忘れて 何処へでも行ける無重力 伸びた手は 弱く羽ばたいた 青いアザをまた残して 強く千切れるほど噛んで 忘れてしまわないように 消えないでどうかこのままで 赤い夕日に微睡んで 秋は胸の中隠れる 現実が錯乱する街 大人になれない心と 子供になれない体も 止まらない時の中有りの侭 懐かしい記憶 暖かい五月 滲む汗が夏へと急かす もっと近づいて 熱で確かめて 笑ってて眠るまで 佇んだ記憶 もう寒い九月 落ちる葉が冬へと誘う もっと深くまで 雪を積もらせて 忘却と眠らせて 二人このまま微睡んで 行かないでどうかこのままで ぼんやりと開く目に 君だけ写して 現実を拒むように 夢へと落ちてく 閉じた瞼の裏に 君だけ写して 消えないでどうか このままで眠らせて