春が終わる頃に 迷い込んだ森の中で 赤いポストを目印にして 夏が終わる頃に 余白、隙間だらけの 湿ったあたしを拾うのはあなた なかなか読めない漢字は飛ばして 雰囲気だけ読み取って欲しい 余分に切手を貼って 溢れちゃいそうな 言葉を書き足せるように にわか雨で濡れていた 読めないくらい滲んだ言葉 ポストの中で雨宿りさせて欲しいの にわか雨で濡れていた 宛先はそのまんまにして 明日、明後日、 声になっていますようにと願ったよ 未体験、経験不足でも 字を書いて渡さなきゃいけないね 使いこなせてない言葉 震える手を操ってくれと 秋が終わる頃に 迷い込んだ森の中の 古いポストは満杯になって 冬が終わる頃に 誰かに貰ったペンで 湿ったあたしを撫でるのもあなた なかなか書けない漢字は諦めて 誰かの字で乗り越えて欲しい 余分に切手を貼って 涸れちゃいそうな心でも 読み返せるように にわか雨で濡れていた 読めないくらい滲んだ言葉 ポストの中で雨宿りさせて欲しいの にわか雨で濡れていた 宛先はそのまんまにして 明日、明後日のための あなたの言葉を連れていく 明日、明後日、 声になっていますようにと願ったよ