木漏れ日の下でもがく雛鳥 探す母親の声も聞こえない そうか、お前は私と同じだ この黒い森から連れ出してあげる ああ、お前がいつか羽ひろげたら 私の代わりに生まれ故郷の空 羽ばたいて 粉挽き主人の水車小屋には 曇りまなこ雛鳥と件の音 黄色いクチバシで麦を食べて 床が抜けるほど満たされ続けてる ああ、お前に投げつけられた石を 懐に一つ忍ばせ黒い森へ連れ帰る 秋が過ぎて熊のように大きな雛鳥 切れ端になるまで私を与えたら 白い息で見上げていたあの夜空 ああ、初めて広げた僕の翼 母さんを故郷の夜空に包み込み 眠るだけ 眠るだけ