あの頃いつも 聴いていた歌 懐かしい二人の色褪せたラブソング 出逢った時と同じカフェで 窓越しに散る桜を見ながら "ねぇ、僕たちには距離が必要だね" あなたは言ったね うつむいたままで 平気を装ったふりをして 優しく笑って頷くしかなかった 同じものを見て 同じものを食べて 同じ道を歩いた 遠いあの日 季節が終わっても 願った夢だけは 終わらないでと セピアに染まる あの日から動かなくなった時計 二人の明日を知っていたのかな 時が止まった静かな夜に 金色の満月が笑っていたね 同じものを見て 同じものを食べて 同じ道を歩いた 遠いあの日 ねぇ 思い出だけは 鞄にしまわせて 明日からちゃんと 生きていけるように 同じものを見て 同じものを食べて 同じ道を歩いた 遠いあの日 僕たちの時間は もう戻らないねと あなたは言った うつむいたままで やがて二人は セピアに染まる