赤い傘をさす少女は水たまりに 描かれる虹をじっと待っている ひとつふたつと弾け飛ぶ雨粒に 心を奪われ耳を傾ける 単純な僕を騙すように幻想と現実が交じっていく 空色の傘の少年は少しずつ 晴れることを望まなくなってしまった 何の気なしにぶら下げてる僕の足は 3割方は溶けてしまってる 理屈まみれの景色がだんだん解けてなくなっていく 鼓膜に叩きつける雨音であなたの叫び声も聞こえない 今聞こえてくるのはテンポの早い呼吸音 僕はそのまま水たまりに 頭まで浸かって溶けてしまった 鉛のように沈黙する水の中で 鳥になるような感覚を覚える のらりくらりと漂ってる君の過去をさ 忘却の川に流してしまおうよ 鼓膜に叩きつける雨音であなたの叫び声も聞こえない 今聞こえてくるのはテンポの早い呼吸音 僕はそのまま水たまりに頭まで浸かって この声でどんなにあなたを呼んでも 激しい雨音で届かない 今聞こえてくるのはテンポの早い呼吸音 僕はそのまま水たまりに 頭まで浸かって溶けてしまった