紛い鐙 霞まないような歌を 朝に纏った後悔を 歌っている 眺めていた 夕暮れが射す 風が揺れる 霞んでいて 褪せた 作り上げた言葉は 宙を舞った 染まる 滲む 綺麗事ばかりが 消えないでいる 移ろっていく 霞まないような歌を 朝に纏った後悔を 書いていた 視界に舞った揺れる燈篭 灰になって落ちた机上論を 書いて、書いて もう何回目 目を塞いだ 見たくもない言葉が 非情に、今を 攫っていったんだ 書いていた音楽も 全部そうだ辞めにしよう 嘘にして 忘れないように歌を 夜が滲んで夕が舞う 憂いていた 雨に傷んだ傘を引いて 見えない声が影を落とす日々を 憂いて 憂いて もう何回目 染まる 沈む 綺麗事ばかりだ いつからだ、 街も空の藍もボヤけて見えて 大人になっていた 霞まないような歌を 僕だけがいない街を 書いていた 視界に舞った揺れる燈篭 忘れる事が出来ない後悔を 書いて、書いて もう何回目