生温かくて湿った夜の匂いが 濡れた窓の雫をそっと なぞって瞼をかすめる 願うならまた初めから もう一度やり直せるなら こんな悲しい世界すら 軽く笑い飛ばせるのかな 名前を付けないで 何にも当てはめないで 重たい空気で満ちる 身体の在処を捜すよ ほんの一瞬だけ命を輝かせたい 祈りが届くなら こんな苦しい世界を 自由自在乗りこなせたら 巡る帳落ちていく 微睡みにいざよう 解いた糸に魔法をかけてくの もうあと少しだけ 残された世界から 眺めた景色をどう思う あの赤く染まる黄昏れに この身体ごと投げ出すよ 遠く果てなく高く飛び立つの 痛みは涙と弾けて 煌めく光になって あなたへと降り注いでく