綺麗な人が大嫌い 誰もが嘘つきでいてほしい 桜が綺麗だ なんて言う私のように 右脳ばっかで馬鹿な恋をしたい ロマンチックで 恥をかいていたい 覚えたての言葉だって 格好つけて使いたいとか ほらね 君は私のことは何も わかってないのにどうして 探してくれないの タネも仕掛けも声も 全て手を振れば消えて どうせなら私も一緒に ポッケに隠してほしい 拙い方の手のひらじゃ 捕まらず溢れた 桃色の花ばかりを 二人は見つめていた 優しい君が大嫌い 仕返しに笑う私はもっと嫌い 二人が似た者同士なら 言わずとも伝わるのかな でもね 君が私のことを見つめて 私の目に映る君を 探していたからきっと 瞑っていたかったの タネも仕掛けも涙も 全て唱えれば消えて どうせなら私も一緒に そっと落としてほしい 手品のような春だからこそ タネを明かせばいつかは枯れて だからこそ今 触れられた花びらの色は 私によく似ていた 握りしめた手のひらの 片側にあるひとひら もし選んだ方に入っていたら 全部忘れてあげる 春一番が吹き込んで 君が選んだ声と 舞い散る花びら一つ 私は見つめていた"