坂道に咲いた花は あの頃よりも強かになって 貴方を送るため一人になる ブランコの錆は剥がれ 落ちる陰も少し伸びたね 何処にも見当たらない 蹴飛ばした石が転がって 躓いて高く跳ねて見上げた 落ちてゆく流れ星 散り散りになって探した夢 言えずに膨らむガムとか 変わりはしないままで 降り出した眩しい思い出が 手に触れて壊れないように いつだって貴方の涙は 溶けないままでいたのでしょう どれだってどうせいつの日か 今日みたいに消えてしまうなら 大切などいらない 目を塞いで歩きたい いつ溢れてもいいように 乾いた昔の花は あの頃よりも逞しくなって 何にもいらない日々を彩る ふらついた足にも慣れ 揺れる陰も悪くはないね 何処にも見当たらない 散り散りになって探した夢 言えずに白んだ溜息 変わりはしないままで 大切なんかいらない 目を塞ぎ歩いていたい 貴方が涙を堪えないように そんな風に離した手は ただ綺麗なだけだった 追いかけて 間違えて ごめんって また泥まみれな手で 降り出した冷やこい思い出が 手に触れて雨に変わっていく いつだって貴方の涙を 拭える雨になれるように 「どれだってどうせいつの日か 今日みたいに消えてしまうから」 そう言って吹き出したい 泣けるほど笑っていたい ただそこにいられるなら 大切はいらないから