瞼を閉じれば 赤く 全てが遠のき 力が抜けてく 胸に吸い込んだ 風の 行方をみている なにもかも淡く滲む 真夏の濃い影や 落ち葉を降らせるトウカエデ 深く遡りつづける いつか二人が互いを 見つける日まで 瞼を開けば 星が 粉々に消えて 暗闇が戻る 巡りつづけるよ わたし あなたに会うまで その日が来るまで 瞼を閉じれば 青く どこまでもつづく 砂浜にひとり 街明かり遠く燈り わたしを導く なにもかも淡く滲む 踊り場の残響や 風に揺れうたうオウギヤシ 深く強く思い起こせる 今も二人が知らない 未来の日さえ 瞼を開けば そこに あなたがいるはず わたしにはわかる 暗闇のなかで 少し このままいさせて 少しだけでいい 巡りつづけるよ わたし あなたに会うまで その日が来るまで