ロビーの時計が 止まったまま 誰もいない 深夜のフロント 鍵を受け取る 無言の手 707号室へ 戻ってきた 赤い絨毯 軋む足音 あの日と同じ 部屋の匂い ミニバーのグラスに 氷を落とす 君がいた夜を なぞるように 窓の外 ネオンが滲む 交差点の灯りが 揺れている 「また来るね」って言った君の声 壁に染みついて 消えないまま 眠れない夜に 鍵をかけて 記憶だけが 勝手に開く この部屋は 僕の心 君の影が まだいる 707号室の夜 忘れられない 君と過ごした 最後の時間 時計の針が 止まったまま あの日のまま 僕はここにいる 707号室の夜 夢の残り香 シーツに残る 君の匂い チェックアウトできないまま この部屋で 君を待ってる 灰皿の中 吸わない煙草 君が置いてった 癖のある銘柄 鏡の前で ネクタイを締める でも誰にも 会う予定はない フロントのベルが 遠くで鳴る 誰かが来て 誰かが去る 僕だけが この部屋に 取り残されたまま 夢のような 現実の中 君の笑顔が フラッシュバック このホテルは 記憶の箱 開けるたびに 痛みが増す 707号室の夜 忘れられない 君と過ごした 最後の時間 時計の針が 止まったまま あの日のまま 僕はここにいる 707号室の夜 夢の残り香 シーツに残る 君の匂い チェックアウトできないまま この部屋で 君を待ってる 朝焼けが 窓を染める でも僕は まだ夢の中 フロントに鍵を返せない 君が戻る気がして 707号室の夜 名前のない夜 君と過ごした 夢の時間 誰も知らない この部屋で 僕だけが まだ生きてる 707号室の夜 永遠のチェックイン 君の笑顔が ドアの向こう 目を閉じれば また会える このホテルで ずっと待ってる ロビーの時計が 動き出す 誰かが 僕を呼んだ気がした でも振り返らず 部屋に戻る 707号室の夜は まだ終わらない
